出典:科技新報 姚恵茹記者

SEETEL New Energy は、6 月末にイノベーションボードに上場する予定です。永豊投顧が発表するレポートによると、SEETEL はハードウェアとソフトウェアを高度に統合させる技術を有しており、システムリリースの増加に伴い、粗利率が高いEMSおよび保守運用委託の数が継続的に増加しているほか、高純度の MIT 製品(台湾製製品)が海外市場での受注獲得に有利に働くため、今年の売上高は 100 憶元を超え、税引後 1 株当たり当期純利益(EPS)は 18.4 元に達すると予想しています。

SEETEL は先日、マンダリンオリエンタル台北にてイノベーションボード上場前の決算説明会を開催し、多くの参加者であふれかえりました。会場外では、中央大学との産学連携スマートマイクログリッド制御アプリケーション、台湾大学レーシングチームによる次世代動力電池モジュールの開発および組み立てへの協力など、関連製品や産学連携の成果が展示されました。

レポートによると、SEETEL およびその子会社は、エネルギー貯蔵施設設置における EPC(Engineering、Procurement、Construction)、バッテリー製造工場、AI コンピューティングと EMS ソフトウェア統合技術、エネルギー貯蔵システムなどの技術と保守運用を核としたエネルギー技術サービスを提供しており、世界的なエネルギーシステムアグリゲーターになることを目標としています。

SEETEL はバッテリーモジュール、BMS の研究開発・設計、スマート EMS システム、保守運用管理を専門とし、2026 年までのグリッド接続累積容量は 225MW に達すると予想されています。また、バッテリーモジュール設計、電源管理技術の研究開発を専門とする辰熙精密を設立し、エネルギー貯蔵システムにおけるワンストップサービスを提供しています。同社は台中に 2 本のバッテリー生産ライン、仮想発電所展示センターを設置しており、バッテリーの累積出荷量は 596MWh に達しました。 
 

辰熙精密は 2024 年第 4 四半期に正式稼働し、2025 年のバッテリー出荷量は 800MWh に達すると予想されています。また、MIT 生産ラインは SEETEL 製品の海外輸出においてニッチとなっています。今後は自社バッテリー製品を SEETEL のソフトウェアと組み合わせることで、高度に統合されたシステムでの出荷が可能となり、台湾最大の製造規模になることが見込まれています。

SEETEL は 2022 年以降、台湾の新店、林口、嘉義、彰化での dReg および E-dReg の実績を有しています。また、高雄での計 200MW になる E-dReg 施設 2 件の工事が立て続けに竣工する予定です。竣工後、SEETEL は施設の保守運用を引き受け、その期間は 10~15 年に及びます。これにより安定した収入源を今後もたらすため、事業の浮き沈みを低減させることができます。  

永豊投顧は、今年の主な成長エンジンをエネルギー貯蔵施設とバッテリー製造に位置付けています。バッテリー製造の受注予測は好調です。また、施設の竣工とバッテリー出荷がもたらす保守運用と EMS サービスが、SEETEL の事業を支えるもう一本の柱となります。施設の一部竣工とバッテリー製品の出荷により、今年の売上高は 100 億元を超え、税引後 1 株当たり当期純利益(EPS)は 18.4 元に達すると予測しています。

(首圖來源:SEETEL)